建築家の岡啓輔さんが、東京都港区三田で20年にわたって仲間たちとセルフビルドを続ける鉄筋コンクリート製の建築物「蟻鱒鳶ル」(ありますとんびる)。独自の工法でつくりあげる良質のコンクリートは、専門家から200年持つと言われています。建設の現場に集まるのは主婦、ミュージシャン、研究者、画家、映像編集者など多様な立場の人たち。細かい設計図は無し、料理をしたり楽器を演奏したり、つくる悦びを確かめるように、今日も建設を続けています。
自らの手でつくるということ、即興が生み出す力強さ。都市の変化に翻弄されることなく、自分の手でひとつの場所をつくりあげていく、つくり手たちの賑やかなドキュメント。
"「つくる」は有史以来、生きる為の必然でした。つくらねば生きていけなかったのです。…モノをつくり続けた手はつくる時代を終えたかのようにスマホしか握っていません。でも「作る悦び」こそが猿を人にし、人を繁栄させてきた大本流、手放す訳にはいきません。長かった「ねば」の時代を終え、純粋な「つくる悦び」こそが新しい時代の道しるべになるのです。"
発行:青土社
発行年:2025年
サイズ:A5判
ページ:380P