「私一個よりもはるかに豊かなものが、この世にはあふれていると私は知っていて、それらにあずかることがわたしを幸せにし、時には私は何も知り得ぬままに安んじて死ねると感ずることがある。生きるとは贅沢なことだーー」 詩人・谷川俊太郎さんが27歳頃〜41歳頃に綴った思索の記録。旅、出会い、季節、音楽、絵画、言葉、書くこと。日々のささやか情景のなかに見つけた世界の断片、それによって振動する心の襞を、ふしぎで豊かな言葉によってかたちづくっていく。生きることの喜びが胸に広がる不朽の名著。1972年刊行のエッセイ集がこのたび復刊されました。 発行：晶文社 発行年：2025年 サイズ：四六判 ページ：320p