


人はなぜうたをうたい、物語を語るのか。
伝承、唄、語り部、民話などをとおして、「語る」ということの実態を調査し、それらがもたらす心の交感について肉薄する。手話による語りの文化の存在、災厄を生きるための民話の力、人間がうたや物語に託してきたコスモロジー。うたや語りには何らかの力がある、私たちが実感しているその力の正体とは何だろうか。さまざまな立場の当事者と並走しながら、語ること、唄うこと、そして聴くことがもたらす限りない可能性を追いかけた渾身の研究の書。
発行:青土社
発行年:2024年
サイズ:四六判
ページ:416p