奈良県の中央部に広がる飛鳥・藤原地域。ここには、かつて日本の国家体制が形づくられたことを表す宮都にまつわる史跡が残っています。写真家の石川直樹さんは、石と水が繋ぐこのふたつの宮都にはじまる土地の記憶を、2年間にわたり記録してきました。今も謎を残す不思議な石造物、山から田畑に注ぐ豊かな水源、長く受け継がれてきた祭祀。古代の人びとの息づかいと、確かに現在につながる時間の層を、静謐なまなざしで捉えています。 大きな歴史の転換にあって、多様な民族が混ざり合いながら生きた人びとの気配を感じられる写真集。 ひとつひとつの写真を手がかりに現地を歩けるマップと年表付き。
「飛鳥・藤原での撮影は、ぼくにとって過去の歴史を想像するための種を拾い集める行為であり、身体によって歴史を知覚する歩みであったともいえる。……未来は懐かしく、過去は新しい。それが飛鳥・藤原に対する率直な印象である。」
発行:夕書房
発行年:2025年
サイズ:B5判変型
ページ:168p