



彼らの人生のテーマを一言だけ取り上げることが許されるならば、それは「孤独」ということになるだろうーー。
南米ボリビアで「新しい音楽」として興隆したフォルクローレ。民族楽器の笛や弦楽器が奏でるもの悲しいメロディとともに、彼らはボリビアの社会にとって激動であった時代を軽薄ともいえるほど軽快に駆け抜けました。この本には、著者が3年半にわたりボリビアで聴き、経験した、フォルクローレ音楽家たちの物語が綴られています。共生とつながりの学問である文化人類学の視点をもって、彼らの軽快な「孤独」をまなざすことはできるのだろうか。フォルクローレ音楽家たちが持つ孤独から「関係」とは何かを問い直し、孤独の手触りと思考を伝える渾身の書。
発行:世界思想社
発行年:2024年
サイズ:四六判
ページ:352p