



身近な趣味として、心安らぐ手仕事として親しまれている編み物は、フェミニズムや社会運動を支えるツールでもありました。フランス革命時のトリコテウス、大戦時のニッティング・スパイ、トランプ政権時のプッシー・ハット・プロジェクト…。革命や大戦、社会の転換期に大きく関わってきた編み物、ケアとしての編み物、進歩への貢献の証左であった編み物。編むことのパワーが紡いだ歴史をたどり、その営みの本質を探る類い稀なる手芸の物語。
手を動かしてつくりあげるという行為が社会を、個々を繋ぎ、勇気づけ、生きる力をも編み出すことを改めて感じます。
発行:岩波書店
発行年:2024年
サイズ:四六版
ページ:206p