





「自己の理想を追求するロリィタ服は、現実への反旗だと言っていい。世界に自分を合わせるために服を着るのではなく、服を着ることによって自分の周りに物語の世界を立ち上げ、現実を歪ませる。」
既成の価値観を打ち壊し、社会規範を飛びこえ、自身の美意識を追求すること。そしてその美を求めることの罪深さ。装いを介して自己の精神を見つめたその変遷が綴られています。絶望的な世界の中で、本来の自分の姿を取り戻しにいく様は美しい。
気鋭の歌人、小説家、川野芽生さんによる初のエッセイ集。
発行:左右社
発行年:2023年
サイズ:四六判
ページ:256P