"ことばは、存在を分類する。ーーだけどそうして分類しながら紹介することで、人間としてのぼくらのあいだにめぐっている悲しみやうめき、慈しみの想いが単純化されてしまうことへのためらいを感じていた。"
写真家の齋藤陽道さんは「聞こえる家族」に生まれたろう者、妻のまなみさんは「ろう家族」に生まれたろう者。 2人の間にはふたりの聞こえる子どもたちがいます。 全員が異なる身体をもつ一家は、日々お互いの違いを知り、見つめあい、懸命に向き合って想いを伝え合う。私たちはどんなに近づいても決してひとつにはなれなくても、並んで立っていること、同じ方向を向いていることの幸せを教えてくれます。
日常のかけがえのない瞬間を捉えた写真が、結晶のように美しい。
発行:暮しの手帖社
発行年:2023年
サイズ:A5判変型
ページ:144p