





レーモン・クノー「文体練習」を手がけた名翻訳者・フランス文学者の朝比奈弘治さんによる奇想の小説集。 キノコ化していく身体、平べったくなってしまった友人、ザンザ虫、溶解し復元される腕…。パンデミック後の世界を見つめ、幼い頃を回想し、近未来ディストピアを描く。不穏で奇妙な幻想によって、現実世界の輪郭がしだいに歪みはじめます。私たちがいる世界はこんなにも不確かだ。
世界観をいっそう際立たせる装画はフランス象徴主義の画家、ルドンによるものです。
発行:作品社
発行年:2023年
サイズ:四六判
ページ:272p