いつの間にか自分の中に溜まっていく言い知れない重たさや、ヒステリックなものを感じていた主人公は、東京を離れ、海辺の街・葉山で暮らし始めます。 波の音、きらめく陽の光、砂浜の熱。海辺に暮らす人びとと出会い、交わるうちに少しずつ心が解放され、新たな時間を生きはじめるひとりの女性の姿が描かれています。 ゆっくりとやってきた青春のように、いつまでも色褪せない海辺のストーリー。美術作家・永井宏さんによる短編小説です。
2001年にサンライト・ラボから出版されて以来、静かに読まれ続けてきた作品。もう一度「本」の魅力とその力を発見したいと願う出版社、信陽堂からの復刊です。
発行:信陽堂
発行年:2023年
サイズ:B6判変型
ページ:176p