





"人というものは手から崩れていくそうで、かれらのごく刹那的な生のなかでも、いっそうはかないのがつまり手だそうですーー"
月に模様を彫る仕事、粘土でできた兄、角のある少女、死んでから大きくなった妹。
目を逸らすための物語ではない、現実を揺さぶる美しい幻想。それこそがわたしたちの世界を変えていく手段かもしれません。儚く崩れてしまうようなものではない、不変の強さを内包した51篇。
気鋭の歌人、作家、川野芽生さんの最新作品集です。
発行:書肆侃侃房
発行年:2022年
サイズ:四六判
ページ:224p