





モダニズム文学の旗手、ヴァージニア・ウルフの22の短篇コレクション。
神経症、フェミニズム、同性愛、自殺…そういった彼女のコードから少し離れて綴られたさまざまなスタイルの文体は、緊張感や難解さだけではない、存在の明るさとユーモア、生への強い意志を感じます。
時間、意識、他者、花。小さな絵画のような一つ一つの物語。書くことを純粋に楽しんでいるウルフの姿が浮かび上がります。西崎憲さんによる解説も大充実の一冊です。
20世紀初頭の繊細にしてオリジナルな小品を書きためていた作家たちを紹介する『ブックスならんですわる』第一弾。やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分もいっしょに先へ行くことができる、そんな想いが込められたシリーズです。
発行:亜紀書房
発行年:2022年
サイズ:B6判
ページ:256p