







作家・梨木香歩さんによる四季の野鳥と植物をめぐる随筆集。梨木さんの綴る鳥と草木を古い抽斗の中に描くユカワアツコさんと、その抽斗を撮影する長島有里枝さん。言葉、絵、写真が織りなすみごとな三重奏が美しい情景を生み出します。
洗面所、本棚、食卓、畳…外に連れ出された抽斗の中の鳥たちは、静かにその鳴き声を聴かせてくれます。季節や自然の営みを身近に感じられるだけでなく、心のうちも映し出す図鑑のよう。幾重にも仕掛けられた物語が、奥深く広がっていきます。
朱色の函から引出されるよもぎ色のコントラストが目を引く、宝物のような一冊です。
発行:福音館書店
発行年:2021年
サイズ:240 × 190mm
ページ:128p