その名称だけではとてもひとくくりにできない病や障害の実情。心身の耐えがたいつらさと、分かち合えないことの孤独。
精神を鼓舞し、浮上するためでのものではない、そんなときに共に倒れ、苦悩の淵に寄り添う伴走者としての本とは、どんなものだったのでしょう。
当事者、介護者による、病と障害、生きることと本にまつわるエッセイ集です。
「病院のベッドであらためて読んだ『変身』は、まるでドキュメンタリーだった。中学生の頃に読んだときは、よく意味のわからない不思議な話だと思ったし、こういうのを不条理文学というんだ、ふーんなどと思っていたが、今回は、意味のわからないところなど、どこにもなかった。」(頭木弘樹)
発行:里山社
発行年:2020年
サイズ:四六判
ページ:256p