最後の浮世絵師のひとりと呼ばれる小林清親は、黄昏どきの光景や闇にきらめく光の様相を描き、「光線画」として明治期の風景版画へ大きな変革をもたらしました。明治時代末期、新たなメディアの勃興により、徐々に衰退していった浮世絵の新たな復興をめざして作り出された「新版画」は、伝統的な技術だけでなく、清親らが画面に留めようとした情趣をも引き継ぎ、新しい日本の風景を表していきました。小林清親から吉田博、川瀬巴水に至る風景版画の軌跡を辿り、今なお色褪せない浮世絵の魅力を紹介する。細緻な描写と名づけ得ぬ色彩の風景は、私たちの原風景といえるでしょう。
発行:青幻舎
発行年:2026年
サイズ:A5判変型
ページ:252p