石膏や金属といった伝統的な彫刻の素材だけでなく、写真や衣服、絵画などさまざまなメディウムを用いて、彫刻表現の概念を分解し、拡張するオーストラリアのアーティスト、エルヴィン・ヴルムの作品集。本書では、彫刻のもっとも原初的なモチーフである人の身体を起点に、時間、量塊と表面、具象と抽象を巡る作品を紹介する。衣服や家具、言葉、社会のイデオロギーといった多様な要素に影響を受ける、脆弱で可変的で、自由な可能性を持つ「人のかたち」の輪郭を、批判的かつユーモラスに表し、より豊かに、より多くのものを得ようと、限りない成長を目指す現代社会の問題を彫刻的に捉え、その構造に問いを投げ続けています。
2025年に十和田市現代美術館で開催された展覧会の図録として刊行されました。
発行:赤々舎
発行年:2026年
サイズ:257×182 mm
ページ:128p