北海道のオホーツク海に面した網走の地に、「ジャッカ・ドフニ」と呼ばれたサハリン少数民族の資料館がありました。ウイルタ語で「大切なものを収める家」という意味の「ジャッカ・ドフニ」は、ウイルタを中心にニヴフ、サハリンアイヌなど、サハリンに暮らした少数民族の生活文化を伝えてきました。
この本では、ウイルタ刺繍やセワ(木偶)、衣類、楽器、日用品などの所蔵資料とともに、この土地に住んでいた人びとの歴史と想いを辿ります。自らの意思とは無関係に戦争に巻き込まれ、一方的に設定された国境や国籍といった枠組みの中に取り込まれ、住み慣れた土地を追われたサハリンの人びと。その稀有な文化と複雑な歴史に触れ、他者あるいは自らの文化に対して理解を深める一冊。
2012年の閉館後、これらの資料はすべて北海道立北方民族博物館へ引き継がれています。
発行:図書出版みぎわ
発行年:2024年
サイズ:A5判
ページ:200P