







1960年代後半のアメリカを中心に興隆したミニマル・アートを代表する彫刻家、カール・アンドレ。木や金属、石を同一の形と大きさに加工し直接床に配置する彫刻作品は、まるで空間を規則的に広げていくような作用をもたらします。少年時代を過ごした工業都市クインシーの、自然の地形を残しながら無骨な人工物が広がる風景は、彼の作品に強く影響を与えているでしょう。また、本書にはタイプライターで断片的な単語を打ち込んで構成される、知る人ぞ知るアンドレの詩も収載されています。彫刻と詩という一見離れた存在ですが、どちらも共通して簡潔さと複雑さを内包した作品となっています。
発行:torch press
発行年:2024年
サイズ:A4判変型
ページ:152p