自身の私生活を見つめる視点によって、日本の写真史のなかで独自のポジションを確立した深瀬昌久さん。その視点はのちに「私写真」と呼ばれる主要な表現へと展開していきます。
手で触れられる身近な存在の他者へとカメラを向けながら、他者の瞳に写る自己の内面へと迫る狂気的ともいえる行為は、被写体への愛情と自己への内省が入り混じり、唯一無二の作品へと昇華されていく。
「洋子」「鴉」「家族」「サスケ」など主要な作品を収載。1960年~90年に活動した写真家の軌跡と、その世界観に触れる作品集です。
発行:赤々舎
発行年:2023年
サイズ:220×148 mm
ページ:216p