






吉村宗浩さんの描くのはオーソドックスで古典的な肖像画や風景画です。特に奇をてらったところもない静かな画面の中には、どこか現実離れした光景が広がっています。そこに見えるのは孤独と疎外感、そして自身が培ってきた計り知れない悲しみ。新しさや勢いとは無縁の絵画の中にあるのは、画家の、そして人間の原風景のように思えます。
「この無限の宇宙空間の中の孤独な惑星で、僕たちはたとえ愚かだとしても、孤独だとしても、もがき苦しみながら生きていかなければならないのでしょう。僕はそんな人間をすごく愛おしく感じます。そんな人間をすごく描きたいと思うのです。」
発行:888books
発行年:2022年
サイズ:190×190 mm
ページ:224p