






トウモロコシの葉が風にゆれています。
ヒガンバナの行列ができています。
秋になりました。
私は秋が大好きです。
ノギクやヒガンバナ、風の中の赤トンボ、遠くまで続くうろこ雲、それからイチヂクやナシ、嬉しくなってしまうおいしいくだもの。
美しい秋の情景からはじまるお話は、作者が18歳だったときに体験した、1944年の秋の出来事へと続きます。
透きとおった秋晴れの空に墜落する戦闘機、落下する飛行士、先生の戦死の報せ。
戦争の悲惨さと不条理さを憎み、怒り、決して忘れないようにと平和を願う思いが、痛いほどに込められています。
絵本作家かこさとしさんが、自身の戦争体験をもとに描いた紙芝居が見つかり、このたび絵本として出版されました。
発行:講談社
発行年:2021年
サイズ:210 × 257mm
ページ:40p