サイ・トゥオンブリーは、落書きを思わせる独特の画風で20世紀の美術史にその名を刻みました。
カレッジでピンホールカメラに熱中した彼は、絵画を中心とした創作活動のかたわら、おもにポラロイドカメラを使い撮影していました。写真作品にみられる薄いヴェールをかけたような独特の質感は、焦点が合いにくいポラロイドカメラの特性と、荒い目の紙に複写するプロセスによって生み出されています。
テーブルに置かれたキャベツや花、墓地やアトリエ、海辺の風景。写真に収められた日常風景が、夢の記憶を辿るようなロマンティックな景色に見えるのは、神話や歴史に関心を寄せ、つねに古い時代に想いを馳せていた彼の感性の現れでしょうか。
発行:torch press
発行年:20年
サイズ:A4判変形
ページ:192p