






聞き覚えのあるこの本のタイトルは、2020年1月に曲線にて開催した「うもれる日々」刊行記念トークのタイトルだったものです。
出版社で営業職を勤める著者の日常を綴った前作につづき、本書にも収められているかけがえのない日常の記録。
失われていくものではないけれど永遠でもない日々。些細な出来事のつながりが確かに毎日を構築し、その輪郭はしだいに濃くなり、幾重にも重なり層となっていきます。
本を詰め込んだカバン
どこまでも徒歩でいく道
ウォークマンから流れる音楽
小さなメモにはお守りの言葉
距離を保つことが是とされるこの時に、それでも会うことの大事を感じずにはいられない、切ないリズムに満ちたエッセイです。
発行:十七時退勤社
発行年:2020年
サイズ:A5判
ページ:108p