



画家として、アール・ブリュットの発見者として、20世紀美術史に大きな足跡を残したジャン・デュビュッフェ。
彼が断固として距離を置こうとた文化とは。ドキリとするようなタイトルが表すように、生涯にわたりハイアートに「NO」を唱え続けてきたデュビュッフェの痛烈なまでの文化についての考察と批判の書です。
文化的芸術と呼ばれる既成の枠内にとどまる芸術を批判し、またそうした芸術を繁茂させる背景である文化制度を、厳しいまなざしで解いています。
「文化は制度と一体化する。そのことを見失わないようにすること、そして文化が思想を組織化する唯一のシステムであるという幻想を持たないようにすること、これが肝要である。システムは変えることができるし、変えねばならない。」
発行:人文書院
発行年:2020年
サイズ:四六判
ページ:140p