







ベルギーのアーティスト、ミヒャエル・ボレマンスの作品集。
不穏な気配が漂う、暗く静まりかえった部屋にいる静物と、静物のような人物。冷酷なまでの視線は死や暴力性ともリンクしているのに、そこには、ずば抜けた美しさが存在しています。
自国のシュルレアリスムの遺伝子も受け継ぐ彼の作品は、わたしたちを深く思索へと誘い、謎めいた断片の虜となってしまいます。
モレスキンのノートのような造本は、きっちりスーツを着て制作するというボレマンスの作風とよく似合い、寡黙な作者の息づかいが伝わってくるようです。
2020年にチェコで開催された同名展覧会に際して刊行されました。
発行:GALERIE RUDOLFINUM
発行年:2020年
サイズ:120 x 175 mm
ページ:104p