古い茶箪笥の抽匣から見つかった銀の匙。忘れていたこの小さな匙は、病弱だった著者の口に薬を入れるため、伯母が用意してくれたものだった。そんな愛情に包まれた幼少時代、初めての友だち、小学校への入学、隣に引っ越してきた少女への淡い恋心…。少年から青年に成長するまでの日々を綴った自伝的作品。誰しもの心にある郷愁、幼き日の情景を思い起こさせる不朽の名作。安野光雅さんの挿絵によって、少年の目で捉えたきらめく世界がよみがえる。
当時の風俗、生活用具、言葉や方言、伝統行事などの理解を助けるための詳細な注釈付き。
発行:朝日出版社
発行年:2019年
サイズ:A5判
ページ:224p