




熱心な映画ファンであったカフカ。少年期から青年期にかけて〈映画の誕生〉に立ち会った世代であるカフカは、日記や手紙に、観た映画のこと、そこから得た手法や着想を記していました。カフカの小説作品は、風景の描写や登場人物のセリフ、カメラのクローズアップを思わせる細密な描写など、極めて映画的といえます。まだ誕生からまもなかった映画というメディアをとおして、カフカが自らの文学的スタイルをつくりあげていくプロセスをたどる。映画と文学を考える劇的な一冊。
発行:白水社
発行年:2013年
サイズ:四六判
ページ:254p