






なにものかであることは牢獄だ
自分であることは 存在しないこと
逃げながら わたしは生きるだろう
より生き生きと ほんとうに
70もの人格〈異名者〉を作り、作品を書き分けていたポルトガルの詩人、フェルナンド・ペソア。生前はほぼ無名でしたが、彼の没後、トランクの中に2万7500点ほどの膨大な草稿が発見されました。 生前には、これらの異名者たちがペソアの創造によるものだということを知らない読者もいたほど、それぞれの人格はまったく異なる作風の詩を書いています。
自分とは何か、という問いの中に孤独に立ち続けた稀代の詩人の、謎に満ちた生涯と言葉を辿る本書評伝。
発行:集英社
発行年:2023年
サイズ:四六判
ページ:496p