




阪神・淡路大震災を起点にその体験をめぐる手記を集め、出版する活動を続けている『記録しつづける会』。当事者とおなじようにその場にしがみつき、深く共感しながらも幻想を引き剥がし、再起のための足場をつくることは可能なのだろうか。自らのエスノグラフィを良い物語に落とし込んでしまうことなく、活動の中で直面する困難、そのままならなさをも含み込む研究は可能なのだろうか。当事者とともに研究者自身も活動の担い手となって伴走する研究活動=アクションリサーチのあり方を再考します。
揺れ動く繊細な精神を抱えながらもそこに立ち続けることを選択した、地に足のついた頼もしい論考。
発行:明石書店
発行年:2023年
サイズ:四六判
ページ:368p