

福島第一原子力発電所の事故で地元を離れることを余儀なくされた人びとが暮らす、福島県いわき市の下神白団地。文化活動家のアサダワタルさんが中心となり、団地住民の思い出と心に残っている歌について取材を重ねてつくられた、語りと歌のドキュメンタリーラジオです。
ひとつの曲をめぐって、一人ひとりの思い出が、人生が、心の内から湧きあがってきます。知らない人の人生なのになぜかいっしょに胸の奥が熱くなる。たびたび押し寄せるこの感情になんと名前をつけたらいいだろう。震災は、ほんとうにたくさんのものを奪い、悲しみと絶望をおいていったはずなのに、彼らの歌は軽やかで力強い。そんな愛おしい人びとの生活が丁寧に記録された、他に例を見ない素晴らしい作品です。
レーベル:Granny Rideto
発行年:2022年
サイズ:135 x 135mm