




黒人神学に魅せられ、神学者ジェームズ・コーンに学ぶべくマンハッタンのユニオン進学校の門を叩いた筆者の榎本さん。黒人キリスト者にとって確かな灯りとなっていたコーン教授の強く美しい言葉に突き動かされ、全身全霊で学びを乞い、自身の立つべき足場を問う深い思索の書です。
キリスト教、黒人、アメリカ。苦難の歴史から目を逸らさずに受け取る声は、国籍や時代を超えて届いていきます。
「きっと誰かの生存と幸せが他の誰かの犠牲を前提としない、もうひとつの現実が可能なはずだ。……それは孤独な一歩なのかもしれない。しかし、そんな孤独に立つとき、私たちは不思議と一人ではないと知る。」
発行:岩波書店
発行年:2022年
サイズ:四六判
ページ:222p