




アメリカの前衛詩人ジョン・アシュベリーによる552行にわたる長編詩。
この詩は、1523年頃に制作されたイタリアのマニエリスム期の画家、フランチェスコ・パルミジャニーノによる絵画『凸面鏡の自画像』にインスピレーションを受けて書かれました。
21歳の画家の美しい自画像、顔よりも大きく歪んだ右手と室内。奇異な画家の人生と難解と言われるアシュベリーの詩が、重なり、融解し、流れるように連なっていきます。
ジョン・アシュベリーによるパルミジャニーノの解説と、翻訳者・飯野友幸さんによる詳細な解題も収録。30年ぶりの新訳です。
「わかっているのはわたしたちがまだ少し早いということ、今日という日には陽光が明るい舗道に小枝の影を落とすとき忠実に再現するような、つまり特別に碑銘に刻むべき今日性があるということだけ。以前にはこんな日はなかっただろうーー」
発行:左右社
発行年:2021年
サイズ:四六判
ページ:112p